マクドナルドの『ハッピーセット®』と三項関係〈後編〉

前回に引き続き、2021年1月8日(金)よりリニューアル販売が開始された

日本マクドナルド株式会社(以下日本マクドナルド)の「ハッピーセット」

リニューアル説明会での当協会理事 沢井佳子先生のコメントをご紹介します。

 

前回の記事はこちら

 

こども達の「生きる力」を伸ばすために、どのような「遊び」や

「おもちゃ」が有効なのかという問いに対しては、発達の段階に応じた遊びや

おもちゃの特徴やその有効性について沢井先生が解説しました。

 

例えば、おうちの人の行動を真似するようになる2歳ごろは、キッチンの道具や

おもちゃを用いて動作とお話で遊ぶ「おままごと」が、「ごっこ遊び」の代表格です。

 

こうした「ごっこ遊び」を通じて、こどもは生活習慣や仕事の動作を模倣しながら

身につけていくのです。

 

さらにこどもは、それまでに蓄えた知識の記憶や体験を総動員すること、

つまり認知能力による情報処理をしたうえで、頭のなかで想像したことを

言葉や行動で表現します。

 

人の気持ちを察したり、つじつまが合うように物語を話し続けることも

多様な領域の認知能力が関わりあっています。

 

したがって、「生きる力」「共感する力」といった能力は、脳の中の総合的な

情報処理のたまものであり、思考に必要となる認知能力全体と切り離して

考えることができません。

 

想像力や表現力もすべてこうした認知能力の土台の上に成り立っていること、

そして想像力や表現力に関しては、とくに「遊び方」にこどもの個性が

豊かに表れる点が興味深い点であるとも、沢井先生はお話をされました。

 

そうした点を踏まえ、こどもの「想像力」や「表現力」を引き出すおもちゃとは、

その形やきにこどもの模倣や動作を促すような面白さや美しさがあり、

かつこどもの様々な「見立て」を可能にするような応用性がデザインされたものだと

説明されました。

 

最後に、「ハッピーセット」のおもちゃの開発方針ついて、こどもの発達を

支援するためにおもちゃの開発をしていること、さらにこどもの発達全体を広くとらえ、

「生きる力」に着目された点を沢井先生は高く評価されていました。

 

こども、大好きなおうちの方、そして対象となるおもちゃという3つの要素が描く

「三項関係」がこどものコミュニケーション能力、動作を洗練させ、発達のステージを

上げていくことにつながっていきます。

 

マクドナルドでのお食事やおやつのあとに、10分でも構わないので、

親子でおもちゃを囲んで遊ぶ時間が、お子さまの考え方の発達の変化、

想像力の豊かさや表現力の面白さを観察できる場となる。

 

それこそが親御さんにとって「至福のハッピー」な時間となり、お子さまにとっては

安心して学べる時間となることを期待していると沢井先生はメッセージを寄せられました。

 

今後の「ハッピーセット」の展開についてもぜひご注目ください。

 

▼「ハッピーセット」リニューアルに関するニュースリリースおよび、

沢井先生のコメントはこちらでご覧いただけます▼

https://www.mcdonalds.co.jp/company/news/2021/0104a/

https://www.mcdonalds.co.jp/company/news/2021/0104b/