「こめかみ」の語源を知って、目からうろこ! 

「こめかみ」の語源を知って、目からうろこ! 2018-5-29


 


「こども成育インストラクター講座〈食専科〉」は、「食」を取り扱いますが、一般的な食育とは少し趣が異なります。


「食べ物」にフォーカスするのではなく、発達心理学・口腔医学・健康食育・母子保健学の4分野から、こどもの「食行動」について理解を深め、観察力を高めることを重要視しています。


中でも「食」に着目しているのが、「健康食育」の講義です。本講座のディレクターでもある隅弘子先生が担当しています。講座の中でもかなりのボリュームを占める内容で、2段階構成になっています。

まずは、受講生が自分自身の「食」を見直す。そして、こどもならではの「食」の環境について知識を習得していきます。

講義では「なるほど!」という気づきがとても多いのですが、毎回「へー」と感嘆の声が上がるのが、「こめかみ」の語源について。

「噛む」ことの重要性についての項目で出てくるエピソードです。

物を噛んでいるとき、動いているのは口だけではありません。ほかに動いているのはどこでしょうか?

隅先生の問いかけに、受講生は噛む真似をしながら顔の部位をそれぞれに触って確かめます。そして、「こめかみ」部分が動いていることに気づくのです。

そうです! 米を噛んで動くから「こめかみ」なのです!

もちろん米以外の食べ物を噛んでも動くのですが、やはり日本人の主食はお米。

調べてみると、かつては固い生米を噛んでいたことからよく噛まなければならず、「こめかみ」の語源になったのではないかと言われているそうです。

併せて、噛むことの有用性を隅先生がお話になるのですが、健康維持・老化予防・美容効果とうれしいことばかり(この点については、ぜひ講座を聴講してお確かめください!)

しかも栄養を摂りながら一石二鳥でできて、特別な器具などもいらないのですから、「これは噛まない手はない!」と聞いた人は皆そう思うのです。

最近は、「とろけるような」とか「フワフワ」など、いかに「噛まずに飲み込めるか」がおいしさの基準、高級食材に対する表現として使われる傾向があります。それはもちろん素晴らしいことですが、そうした食事、食材はあくまでも「非日常食」。

日々の食事である「日常食」では、「よく噛んで食べる」ことが大切なのです。

では、「よく噛んで」というのは、実際にどのくらいの回数を噛めばいいのでしょうか?

この点については、また改めて取り上げてみたいと思います。