あまり食べてくれず食事の支度が辛い(2)

こんにちは。こども成育インストラクターアンバサダーで歯科衛生士の宗田香織です。

前回に引き続き、下記のようなお子さんの食が細いというお悩みへの

アドバイスの観点をご紹介していきます。

 

Q. 娘がもうすぐ3才になります。

好き嫌いはあまりないようですが、今も食が細く栄養面や健康が心配。

どうしたらよいですか?

 

 

先週は、①お母さんの食事の様子についてご紹介しました。

あまり食べてくれずの食事の支度が辛い(1)

 

今回は、② お子さんの食事の様子 ③ 食事とおやつの位置づけについてお伝えしていきます。

 

②お子さんの食事の様子

お子さんは、「初めて出てきた物=食べ物=安全なもの」と認識していないことがあります。

大人でも初めて見た外国の食べ物にぎょっとすることありますよね。

 

でも、周りの人が食べ始めて『いける!うまい!』なんて言い出したら

自分も食べてみようかな…と挑戦したりしませんか?

 

こどもは毎食その体験をしているのです。

そしてその経験を重ねることで 好き嫌い(食の好み)がわかるようになったり、

口にして良いものと悪いものを区別できる ようになります。

 

人が本能的に好きまたは嫌いな味はありますが、食の好みは周りの大人の様子を観察し

食べて経験しながら学習していきます。

 

「お母さんの食事の様子」で説明したように 大人の食べているところを

しっかり見せてあげることがとても大切。

 

また、 “お子さん自身が大人を観察できない状態”なこともあります。

例えば

・遊びなど他のことに興味が湧いている

・眠い

・そもそもおなかがすいていない  など

 

そういった場合、まず食事をする環境を整えて食事のスイッチを ON にすることも 必要です。

 

ただ、おもちゃなどを片付けると泣いたりして余計にぐずる場合は、

『一つだけ持って来て食 べるのを見ててもらおう(一緒に食べよう)ね』

『ごはんを食べて元気になったらもう一回 遊ぼう』などの声掛けが効果的です。

 

また、そもそも食事のサイクルや量とお子さんの空腹のタイミングが合っていな いのかもしれません。

 

そこで、③食事とおやつの位置づけも見てみましょう。

 

1日3回の食事の摂取量は大人とこどもで調整していても2~3才頃になると

おやつは大人と同じものを同じ量食べているお子さんもいらっしゃるようです。

 

そうなってしまうと当然のことながら次の食事に影響してしまいます。

 

単に食事の量だけではなく、こどもは(特に5才頃までは)内臓も未発達なため

消化吸収に 負担がかかったり、成長発育の妨げになってしまうことも心配です。

 

こどものおやつは“食事の一環”としてとらえ、

・次の食事に影響ないような量を

・フルーツや蒸したイモ類やおにぎりなどの自然な甘みのものを中心に

・よく噛んで食べる

ことを心がけるとよいでしょう。

 

ケーキやチョコレートなど糖分・油分の多いおやつは特別な日だけにします。

むし歯予防の観点からも一緒に摂る飲み物もお水やお茶など甘味料のないものが良いですね。

 

子育て真っ最中のお母さんにとって、食が細いわが子の成長はとても心配なことだと思い ます。

 

またコロナ禍で周りの助けが得られにくい時間が長期に渡り“孤育て”になりがちで

お母さんたちの不安は計り知れない、と本当に心が痛みます。

 

今回、このお悩みを考えていくにあたって参考にさせてもらったお子さんも

実はこの春小学校卒業を迎えます。

 

お母さんがお子さんと食事以外でも楽しい時間を共有してきたことで

そのお子さんの興味の幅が広がりました。

 

また、個性や元気が育まれてきたことで心身ともに健康で過ごしているのではないかなと推察します。

 

食の好みや量そして成長に必ず個人差はあります。

でも、毎日元気ではつらつと大きくなったお子さんの様子を伺うと

私も安心し、また誇らしく感じます。

 

食のお悩み以外でもお母さん方の心配ごとは尽きないと思いますが、

子育て支援の輪を活用して笑顔あふれる日々を過ごせるよう、

私もこども成育インストラクターの知識を活用して発信を続けていきたいと思います。