褒める!認める!ママもお子さんもパパもいいとこ探し

日本こども成育協会食専科ディレクターであり、「こども成育〈食専科〉」講座の

『健康食育』の講師も務めている管理栄養士の隅弘子さん。

 

アカデミックな知見をベースに、子育て支援施設での食事指導や離乳食教室で

多くのお母さんのお悩みに向き合っている経験から、より実際の生活現場に寄り添った

具体的なアドバイス方法を受講生に教授してくださっています。

 

そうしたアドバイスをより多くの方にお伝えすべく、今月より協会ブログに

コラムを寄稿いただきます。

 

*******************

 

初めての集団生活での過ごすという「初体験」

 

今まではおうちの大好きな人と一緒に過ごす当たり前の生活から

見知らぬお友達がたくさんいるお部屋。

 

笑顔の保育士の先生でも子どもにとってはまだ「他人」の一人。

ママをはじめ家族で食べる食事もたくさんのお友達と食べたり、いろんなお弁当箱を開いて食べる時間。

 

保護者と離れる時はこの世の終わりかと思うような泣き叫びの別れを遂げていた時間も

徐々にバイバイといえるお子さんも出てきているころでしょうか。

 

一方で、連休が入ったことで振り出しに戻ってしまうお子さんもいるかもしれませんね。

 

さらに多忙と感じる24時間が始まりましたね

 

保護者側も同様ではないでしょうか?

何時までに登園させるかという逆算をもとに起床時刻が早まり、

朝食の仕度、そして登園までの準備と分刻みのような時間。

 

仕事に向かう通勤時間ですでに疲れてしまいそうな目まぐるしさに

「疲れた」と独り言のようなため息をつくこともあるでしょう。

 

お互い「できている」ことを積極的に褒めて

頑張っていることを自信につなげましょう

 

新しい生活スタイルで過ごすためには「守らないといけないもの」「変えないといけないもの」など、

毎日が「チェックリスト化」し、できていないことに目が行きがち。

 

「できているか」という減点法での子育て生活となると、お子さんを叱ったり、

ネガティブな親子時間が増え、余計に疲労感が増すことにつながりそうです。

 

集団生活に順応するために毎日頑張っている子どもたち。

 

とはいえ、うまくいかないことや寂しいといった感情も持っています。

 

大好きなおうちの人がいない中でその子なりの頑張りで過ごしています。

 

その頑張りを褒めてあげる時間は、忙しく過ごすおうちでの時間でも

数分でも作り出して欲しいのです。

 

お互いのホメホメタイムで愛着を感じる時間を作りませんか

 

褒める視点は「いいことをした」時に起こるものではありません。

「できたこと」もしくは、「続けられたこと」にフォーカスすると良いでしょう。

 

「今日も朝食が食べきれた」「いただきますと言えた」「食べている様子を落ち着いて見守ってあげた」

「今日のお味噌汁、とってもしみるわ〜」など。

 

お子さんには「今日もよくできているね」と認めてあげるだけでも心地よい環境づくりにつながります。

 

また、お子さんだけでなく保護者も自分自身を褒める項目をしっかり探してください。

 

先程の「今日のお味噌汁、とってもしみるわ〜」は、実際に私の夕ご飯での

大きな声での「独り言」です。

 

それだけで笑顔になれます。

 

そして美味しいと声に出すことで、お子さんも「食べてみようかな」という気持ちで食卓を囲めます。

 

目の前の大人が笑顔だと、自然と笑顔は連鎖します。

 

「少しポジティブな自画自賛」を探して新しい生活スタイルにどんどん慣れ、親子共に成長していきましょう!

 

隅弘子 一般社団法人日本こども成育協会食専科ディレクター・管理栄養士

【略歴】
mamaful(子育てが楽しめる支援をいっぱいに)を屋号に乳幼児を育てる保護者支援を中心に活動している。

都内子育て支援施設内での食事相談・離乳食教室の開催をはじめとして各種講座の講演や企画を行う。

子育て支援サイトや保育士求人サイト内でのコラム記事協力を行う。

詳しいプロフィールはこちら