食物アレルギーを持つお子さんも楽しめるハロウィンのありかた

【トリックオアトリート! お菓子をくれないといたずらしちゃうぞ〜】

こんにちは。「こども成育インストラクター〈食専科〉」講座ディレクターの

隅弘子です。

 

10月に入りましたが、月末にあるハロウィンを楽しむ風習も日本に定着してきましたね。

 

好きなキャラクターの衣装を着てオレンジのかぼちゃバケツを持って歩く光景は

なんとも可愛らしいものですが、「ハロウィン遊び」についてあまり好きじゃないなと

感じる子どももいるのではないでしょうか?

 

それは「食物アレルギーを持っているから」という理由からです。

 

もし参加したとしても、貰ったお菓子はその場で一緒に食べることができない場合もあります。

 

保護者に確認してもらい、除去対応が必要なお菓子に対しては、お友達にあげたり、

処分したりする必要もあります。

 

そうなると、楽しいと思う反面、少し寂しい思い出となるかもしれません。

 

子どもに配りやすい人気のお菓子には、幼児期に多い3大アレルゲンとなる「卵・乳・小麦」

含まれているものがたくさんあります。

 

保育所や幼稚園以外にも子どもに関わる大人はたくさんいらっしゃいます。

 

特に習い事先などでこのようなことに関わる方へは、対象となる保護者へ事前に

開催内容について確認をとっておくことがおすすめです。

 

配るものについての配慮、楽しみ方(お菓子をあげる以外にはないかど)に

工夫を凝らすこともできます。

 

何より、食物アレルギーに対しての正しい理解を広める機会として

子どもたちや子育てに関わる大人も知る機会となります。

 

それぞれ参加する全員が楽しく過ごすためにも大切だなと感じます。

 

 

【オレンジのかぼちゃと青いかぼちゃでみんなが楽しめるハロウィンという取り組み】

ハロウィンのかぼちゃといえば、オレンジですね。

 

皆さんは、青いかぼちゃで楽しむことをご存知でいらっしゃいますか?

 

 

私はとある絵本でその存在を知り、とても考え方に賛同しました。

 

主人公であるチルチルは卵・乳・小麦の食物アレルギーを持っています。

 

このチルチルも楽しめるハロウィンにするために、配る側にもサインの一つとして

青いかぼちゃが家先に置いてあります。

 

お友達に負けないくらいのお菓子などを青いかぼちゃに入れて

楽しく帰宅するという優しいお話でした。

 

【そもそもの発端となったのはアメリカ】

2014年にアメリカの非営利団体「FARE(Food Allergy Research and Education)が始めた

「Teal Pumpkin Project®️」。

 

アメリカに住む食物アレルギーを持つ子どもを持つ女性が、子どもが食物アレルギーであることを

周りに知ってもらうために、かぼちゃのバケツを食物アレルギーのシンボルカラーである

ターコイズブルーに塗ったことが始まりだそうです。

 

お菓子を配る際には、食物アレルギーがある子には、配慮されたお菓子を配る、

または安全性を考えおもちゃを配ろう!という運動からだそうです。

 

「地場産品を応援しているお店の店先には緑の提灯」などシンボルカラーを配したサインで

理解を深めようとする運動は、是非日本にも広がって欲しいと、とても強く感じました。

 

来年のハロウィンでの準備の季節には、手軽に青いかぼちゃバケツが

簡単に手に入るような、理解や広がりがあるといいですね。

 

 

『アレルギーっ子チルチルと青かぼちゃ』

絵・イラスト/諸岡きゅうこ 表題デザイン/さとう はな

発行:アレルギーっ子の旅する情報局CAT

 

絵本購入先URL:https://peraichi.com/landing_pages/view/eghyq
CAT公式WEBサイト:https://usapen.info/

 

 

 

 

 

 

 

隅弘子 一般社団法人日本こども成育協会食専科ディレクター・管理栄養士

【略歴】
mamaful(子育てが楽しめる支援をいっぱいに)を屋号に乳幼児を育てる保護者支援を中心に活動している。

都内子育て支援施設内での食事相談・離乳食教室の開催をはじめとして各種講座の講演や企画を行う。

子育て支援サイトや保育士求人サイト内でのコラム記事協力を行う。

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