来年度の食育の重点項目は? ―食育の視点を考えるヒントとなる食育ピクトグラム 前編−

こんにちは。「こども成育インストラクター〈食専科〉」講座ディレクターの

隅弘子です。

 

2022年が始まりました。

 

突然質問ですが、みなさんの園では充実した食育推進計画を作成されていますか?

 

そろそろ、来年度の保育計画の調整などの見通しを考える時期ではないでしょうか。

 

皆さんの園や施設では「食育指導計画」についての見直しや振り返りはできていますか?

 

普段、私は保育士養成校にて「子どもの食と栄養」を教えています。

 

PDCAサイクルという言葉を教え、授業でも「食育」をテーマにして

計画(P)・実施(D)・評価(C)・改善(A)をしています。

 

そして、子どもたちに「食べることを楽しむ」ことを保育の一環として

行う大切さも伝えています。

 

関わるすべての人が一緒に考えられるとアイデアや工夫が広がる

 

このように重視したい食育ですが、実際のところは取り組むことが難しい、

どうやったらいいのかと案外悩まれているといった園も多いと聞きます。

 

従来の保育行事や栽培活動など食にちなんだものを食育として

「一過性のイベント実施」に留まってしまっている園も多いのではと思います。

 

もちろん、その機会自体も大切です。

 

ですが、そこからどうやって食育のテーマに沿って実施したり、

園独自の工夫点や発展はどうしましょう?

 

実際のところ、言葉だけが先行しがちな食育ですが、

その本質について関わる大人がその重要性や育児・保育を取り巻く現状を

きちんと認識しているでしょうか。

 

栄養士や一部の保育者が担当していて、そうするとアイデアが凝り固まってしまう・・・

といったジレンマは生まれていませんか?

 

 

想像しやすいビジュアルで共通認識の土台構築を

 

昨年のオリンピックでも世界中にインパクトを与えたピクトグラムを活用した

食育推進のための12のピクトグラムというものをご存じでしょうか。

 

ピクトグラムとは言葉がなくても伝わるイラストデザインです。

 

トイレのマークを見れば、誰しもそこはトイレであることがわかります。

 

言葉を介しなくても伝わるツールであり、子どもや外国の方にも

伝わりやすことも、ピクトグラムが取り入れやすい理由の一つです。

 

近年ではSDGsの啓蒙のためにも活用され、カラーとデザインのマークは

子どもたちも楽しみながら取り組める教材ですよ。

 

次回、「食育推進のための食育ピクトグラム 12テーマと食育マーク」を

具体的にご紹介したいと思います。

 

 

隅弘子 一般社団法人日本こども成育協会食専科ディレクター・管理栄養士

【略歴】
mamaful(子育てが楽しめる支援をいっぱいに)を屋号に乳幼児を育てる保護者支援を中心に活動している。

都内子育て支援施設内での食事相談・離乳食教室の開催をはじめとして各種講座の講演や企画を行う。

子育て支援サイトや保育士求人サイト内でのコラム記事協力を行う。

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