『子どもの権利とビジネス原則』-子どもに関する教養として

こんにちは! 日本こども成育協会の「中の人」です。

 

今回は、先日沢井佳子先生との定例ミーティングで話題にあがった

「子どもの権利とビジネス原則」についてご紹介したいと思います。

 

日本こども成育協会では現在、『こども成育デザインラボ』の活動や

子どもや子育てを対象にした製品・サービスの監修業務などを通じて

さまざまな企業様に関わることが多くなってきました。

 

主に、「子どもの認知発達」の視点から、多様な知見を提供していますが

子どもの成育環境に必要な項目は非常に多岐にわたっています。

 

以前、『こども成育デザインラボ』の出発点として、

「子どもに関する教養を共有する場としたい」という沢井先生の言葉を

ご紹介したことがありますが、その教養の一つとなるのが

「子どもの権利とビジネス原則」ではないかと思います。

 

ユニセフが国連グローバル・コンパクト、セーブ・ザ・チルドレンと

策定したもので、

 

企業が子どもの権利を尊重し推進するために職場、市場や地域社会で

行うことのできる様々な活動を示した、初めての包括的な原則

 

出典:子どもの権利とビジネス原則 | 日本ユニセフ協会 (unicef.or.jp)

 

とあります。

 

2010年より、専門家グループをはじめ、世界10都市のビジネス、市民、

政府関係者、そして子どもたちの参加を得て、策定が進められました。

 

内容は、10の原則からなり、「職場」「市場」「地域社会と環境」の区分で

各原則に「子どもの権利を尊重し推進するためのアクション」が

明示されています。

 

グローバルリリースがされたのが、2012年3月ですので、

すでに10年以上を経ていますが、実際の企業活動において、

この原則がどれだけ参照されているかは不明ではあります。

 

さらに、グローバル向け、包括的な内容ということもあり

ローカルの企業活動向けに、さらにかみ砕いた説明が必要という

印象も受けました。

 

沢井先生とのお話で、協会の「こども成育デザインラボ」の活動のなかで

「子どもの権利とビジネス原則」を土台に、日本社会の現状に合わせて再検討した

独自の憲章のようなものが策定できると役立つのではないかという意見も出ていました。

 

 

子どもの成育環境は、様々な要因が複合的に絡み合っています。

 

多角的な視点から、自社の製品やサービスが「子どもの権利」に準じたものであるかを

確認するうえで、「子どもの権利とビジネス原則」は押さえておくべき内容です。

 

協会の活動の中で、こうした情報の共有も積極的に進めてまいりたいと思います。