理事 講座総合監修 沢井 佳子(さわいよしこ)

 

 

チャイルド・ラボ所長  (一社)日本こども成育協会理事

1959年、東京都生まれ。

認知発達支援と視聴覚教育メディアの設計および学習コンテンツ開発を専門とする。学習院大学文学部心理学科卒業。お茶の水女子大学 大学院人文科学研究科修士課程修了、人間文化研究科博士課程単位取得退学、発達心理学専攻。

幼児教育番組『ひらけ!ポンキッキ』(フジテレビ)の心理学スタッフ、お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科 研究員(総務省e! school研究)、静岡大学情報学部 客員教授 等を歴任。

 

2000年に個人事務所のチャイルド・ラボを設立して以来、所長として幼児向けのテレビ番組、デジタルアプリケーションの設計、絵本やワークブック等の教育コンテンツの開発と監修に携わる。

マルチメディアの幼児教育シリーズ『こどもちゃれんじ』(ベネッセ)の「考える力」プログラム監修。

幼児向け英語教材『Worldwide Kids』(ベネッセ)監修。幼児教育番組『しまじろうのわお!』(テレビ東京系列)監修(“Shimajiro: A World of WOW!” ハンブルグ2013 ワールド・メディア・フェスティバル 教育部門大賞受賞、国際エミー賞2016ノミネート、アジアテレビ賞2018受賞、日本賞2019幼児向け番組 優秀賞受賞)。

『3さいの本』全8冊(講談社)ほか、幼児向けに監修した本やデジタルコンテンツは多数。

日本子ども学会常任理事。みんなの認知症情報学会理事。人工知能学会「コモンセンスと感情研究会」幹事。BPO(放送倫理・番組向上機構)青少年委員会委員。

 

 

Q. 発達心理学というと子育て中のお母さんは知りたいことがたくさんあります。中でも「うちの子、発達が遅いんじゃないか?」という不安をどう払しょくするか、何を基準にすればいいか、という悩みは、なかなか情報が見つからなくて困っている人も多いように思います。

 

沢井:不安だからといって、「うちの子はいま3歳だから3歳の発達の本を読もう」となると、そこからズレていた場合に余計不安胃なるでしょうから、おすすめしません。それよりも「何かができるようになっていく順番」を一通り把握するのが良いと思います。

 

「お隣の子は同じ月齢でぺらぺら喋っているのに、うちの子はまだ言葉が出なくて……」と悩んでいたとしても、大人の問いかけに対してうなずいたり、指差しで物を示そうとしていたりすれば、言葉を発するのは時間の問題ですから心配いりません。私たち大人だって言葉の通じない外国へ旅行したときには、「これください」と指差しますし、それで通じますよね。言葉の前の認知とコミュニケーションとして、指差しは理にかなっているんです。

 

このように、だいたい1、2歳から10歳くらいまでの間にできるようになることの「順番」さえ理解していれば、「何歳だから何ができる」という育児情報に惑わされることは少なくなるでしょう。男女差だって相当ありますし、子どもの発達には時間的なズレは必ずあると思っていてほしいですね。

 

富士山は、てっぺんにいくほど狭くなりますが、裾野は実に広大であるように、子どもの発達も、年齢が幼いほど、幅が広いものなのです。「まだ2合目に到達していない!」って思っても、1合半までは進んでいるかもしれないですし、低い裾野ほど、膨大な量の発達を、幅広く、みっちりと、なしとげているんです。表面の山肌だけを見て、一喜一憂しないことですね。

 

ですから、2歳の発達、3歳の発達、という形で輪切りにするのではなくて、10歳くらいまでの発達全体を、長い目でご覧になればいいんじゃないかしらと思いますよ。

 

ワーキングママを応援するサイト laxic(ラシク)サイト 〈文・インタビュー:真貝 友香さん〉 より

※laxic様のご快諾を得て、記事を一部転載させていただきました。

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