イヤイヤ期おめでとうーソノママホリデー沢井佳子先生トークショーより

こどもの認知発達のスペシャリスト沢井佳子先生と、料理芸人で自らも3歳と5歳のお子さんのパパであるクック井上。さんのトークショーレポート第2弾。

今回は、2~3歳のお子さまの「困りごとあるある」をご紹介します。

 

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>>0~1歳はこちら

▷1回目「こどもはそんなに試行錯誤はしていない」はこちら

▷2回目「親子間のコミュニケーションの秘訣は、行き届いた『コンシェルジュ』であること!」はこちら

▷3回目「困ったときは、人形などの『第三者』を上手に活用してみましょう」はこちら

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2~3歳の頃のお子さまのお困りごとで、筆頭に上がるのが「イヤイヤ期」という言葉です。

 

このまま放っておいたら、ワガママになるのではないか?

 

かといって、しつけのために叱ることがよいことなのか?

 

そうした悩みや不安の声に対して、沢井先生は「うちの子が“イヤだ”と言うようになったら、

まずは“おめでとう”とお応えします」と言います。

 

「辛いですね。困りましたね」という言葉ではなく、なぜ「おめでとう」なのでしょうか。

 

それには、ちゃんと理由があります。

 

心理学的な見地から言えば、「イヤイヤ期」に入ったということは、

「そこまで認知発達が進んだ」ということだからです。

 

たとえば、積み木に夢中になって遊んでいるお子さまに、

「これからお出かけだから、お手洗いに行こう」といった場面。

 

お母さまとしては、出先で急に「おしっこ」と言われても困るので、

なんとか出かける前にトイレを済ませておきたいところです。

 

そうした場面で、「イヤイヤ」とお子さまが言ったとします。

 

お子さまは、「今トイレに行くということは、楽しく遊んでいる積み木を

中断しなければならない」ということがイメージできているのです。

 

けれど、楽しく遊んでいる積み木を中断してまでトイレに行きたい状態ではないので、

「イヤだ」とお子さまは言うわけです。

 

遊びを中断することが嫌なことなのであり、まだその交渉が言葉でできる

レベルではないから「イヤだ」と言っているのです。

 

それは、発達の段階から見ると「自分の考えが言える」ところまで到達した証であり、

それを理解していれば無用なイライラも軽減されるのです。

 

 

次回は、そうした「イヤイヤ期」のお子さまへの対応をどのようにしたらよいか、

沢井先生のアドバイスをお伝えいたします。